■はじめに■
Q.私立ゴアゴア学園とはなんですか?

A.20XX年。帝都東京にて突如発生した謎のゾンビ化現象。
前代未聞の事象に、全ての価値観は為す術もなく崩壊していった。。

そんな世紀末に、1つの噂が駆け巡る…
『緊急特区にある砂漠に突然、巨大な学校が現れた』と。
そこは、究極の安全地帯…一度入ったものは二度と出られはしない多次元型迷宮機関を搭載した
「私立ゴアゴア学園(仮)」!!

だがしかし、学園内は全ての権力の頂点である生徒会長の座を欲して
全国各地から集まった学徒達の血で血を洗う戦場と化していたのであった…。

生存戦略として、学園内共闘を結んだ
桜井咲黒
モチヅキマサル
倉垣吉宏
そして、TETRA。

ゴアゴア学園中野校舎にある「図書室オメガ」での戦いが今、始まろうとしている…

何処かから不気味な金属ノイズを発信し続ける謎の男…。

世間を騒がせている怪盗 朧からの挑戦状…。

ある日忽然と姿を消したゴアゴア学園初代生徒会長ヨコタの噂…。

油断をしたら君は死ぬ!!
右も左もゴア!!ゴア!ゴア!!

白塗り×学園系×エンタメ喫茶
それが!!
『私立ゴアゴア学園(仮)』

冬季講習、受講開始!!!

■講習の日時■
2011年12月18日(SUN)
15:00開校~23:00閉校(出入り自由)

■受講料金について■
ゴアゴア学園 普通学科
入学手数料チャージ込み¥2500(+1drink)。

■決戦の場所■
OMEGA ALGEA-オメガアルゲア
東京都中野区中野5丁目1-15スターツ天神B1
http://omega-swiez.co.jp/algea-blog/

「密室」で「実験」ときたら、まず、まともに物語を堪能しようと思ってはいけないー。

12/18のゴアゴア学園、「密室実験公演ストリンドベリ」に関しての倉垣吉宏インタビュー。

◎まず経緯はー?
倉垣
一月のゴアゴアがあって。そこから、やりたいプランはたくさんあったんだけど、まぁ、大人の事情もたくさんありまして(笑)やる機会なく、舞台連チャン。

◎一月から、ほぼ毎月、何かやっている状態で
倉垣
そう。ゴア学ケロイド、存ぜぬ快楽、祭イト、C-REMIX、バイロン、そして少女椿。合間に藤宮ソロもあったから、実質マンスリーかなぁ。二月と四月がなんにもやってないかも。

◎少女椿終演後から急にゴアゴア学園をやる話になったと、ブログでは書かれていますが。
倉垣
TETRA。も僕も、あの舞台で学ぶことが多くて。それまでのキャリアで得た全部を出し切ったところ、ゼロ境地とでもいいますか、そこから「なんかやりたい!」て思って。
したら、TETRA。の方から自然と「ゴアゴアやります。」て話がきたのね。でまあ、そこから二人で軽く打ち合わせして。TETRA。から「よこたさんとどうでしょう」みたいなアイデアが出て、二人で彼に会いに行ったんだよ。

◎そこではどんな話を?
倉垣
んーと、なんだろうな。
まぁ、お互いの近況報告と(笑)今の現場環境の話とか。あんまり、書けないような話とかね、そんなのが中心で。
でまあ、何やるかと。ゴア×SAIに加えてNUDOもか(笑)みたいな話になり、よこたくんにはメインの演出で入ってもらうと。で、作品は既成にしようとなり、彼(よこた)はフランス演劇専門で今は攻めてるから、ストリンドベリの話が出た。
他にも、イェーツとか寺山とかあったんだけど、まぁ、殆どこの段階でストリンドベリだったかな。
よこたくんなんて「ずっと叫んでりゃいいんで大丈夫ですよ!」なんて言うし(笑)

◎SAIとしては今回何をやったんでしょうか?
倉垣
今年入ってからずっとやってる「戯曲と俳優」
俳優が戯曲を覚えても、目の前の出来事や自然現象が産み出すパワーをプレイに還元しないというか。
僕はイメージソースと勝手に呼んでるんだけど、それを感じられていないのか感じられているのかが知りたくて、戯曲を持つスタイルの舞台をつくりました。
それが5月の「イト」で、これは演者のレベルが圧倒的に高く、やりたいことがするっと出来て、更にその先に進めました。
応用して「C-REMIX」では映像などでの間接的なコミュニケーション、戯曲を解体して「血脈」を演者が共有してから再構築してみたり。
集大成的にやったのが今回。

具体的には、シチュエーションエチュードの方法で「血脈」のみを共有した状態でのプレイ。戯曲を、その場でリアルタイムに書いていくことに挑みました。
ストリンドベリでは、長いセンテンスを持った台詞での俳優と観客の駆け引き。

◎やってみてどうでしたか?
倉垣
僕自身が、全体の構成演出を担当で、まあなんとかなるだろう!て思ったら、、、
活かしつつどう出来るかが、思ったよりも大変で(笑)

かなり挑戦的な内容になったけど、プレイヤーが観たら意見は真っ二つだろうなという感じ。
ただ、イメージソースに関しては、あの場にいる多くの人か反応出来ていた。プレイヤー、観客問わず。
それが重要かな。
たとえはモッチーくんは演劇の経験がない。でも、すごく伸びやかに、目の前のことを楽しんでいた。

◎イメージソースに関しては、そんなに重要なんですか?
倉垣
連想ゲームとかと同じなんですよ。受けたイメージから更に新しいイメージが生まれそれを投げる。
台詞術や身体訓練なんかは、そのイメージをしっかり捉えるために必要なだけだと思います。
ソースを拾えない人は、テクニックに走ってもつまらない。。。
ギターの早弾きとか、ピアノの超絶技巧とかで、たまにありますよね。
逆を言うとテクでわかりにくく出来る部分でもある。

◎少しわかりにくいです(笑)
倉垣
なんだろ。よく、踊りで出るんだけど、
イメージに走る時っていうのと、自分のカラダに走る時っていうのがある。理屈はこれと全く同じなんですが(笑)
カラダに走るのがテクニック志向。
イメージを獲得するのが上手い人は、ついついムードに走り過ぎて、訓練を嫌がる(笑)
こんな感じかな。
演劇畑にこの「イメージを獲得し、操れる人」が少なくて、なんか体育会運動部か帰宅部員的な身体とイメージが多いんですよ。帰宅部員てのは「あぁ、アルバイトしてそこそこ幸せなんだよなぁ。で、家ではネットで遊んでiPodとか操作して。クリスマスどうでしょうか」みたいなのが、透けるという話。

◎それが透けるとまずい?
倉垣
そのイメージが先行しちゃうとさぁ、つまらないんだよ。夢もないし。キラキラしないんですよね。
僕はそれが嫌い。

◎夢が必要??
倉垣
特別なことだと思うんですよ。ライヴとか、演劇とか。芸術的な空気は・・・また違うなって個人的には感じてるんですけど。お金と時間を捻出して、会場まで行くわけじゃないですか。それってやっぱりとても贅沢なことをしていると思う。お金持ちの人がどうかは知らないよ(笑)でも大半の人が、生活があって、仕事がある。その日々の暮らしの中で心ときめく物を探してると思う。
疲れたカラダを癒すために、温泉とか。ちょっと豪勢にレストランに行こうとか。まあこういうのは、具体的にカラダに還元されていくけど、心はもっと繊細。物では満たされないし、癒されないことが多い。僕は、価値観て言葉があまり好きじゃない。でも、心のケアはこの価値観に大きく委ねられていると思います。この場合、夢の価値観。

◎夢の価値観??
倉垣
夢って、欲望の強さ大きさをマイルドに置換した言葉だと思っていて、誤解が生まれやすい。演劇やってると「夢があっていいね」とか、よく言われるわけですよ(笑)しかもその言葉の裏には「可能性は0.5%くらいかしら?大変だけど頑張ってね。」みたいなニュアンスが含まれる。これは辛いですよ。原因はその言葉を用いることで生じているあらゆる誤解なんですから。だからまだ「食えるの?儲けられんの?」みたいな言葉で探ってくる人の方が誤解が少ないです。そしたら「自分は自営業でまあラーメン屋みたいなもんです。」ぐらいに返せる。
芸能界がぱぁぁぁっとテレビで金を使いまくって派手なことした時代があるから、夢=スターみたいな意識の刷り込みがあり、未だに「夢」に関した話は、誤解が多くて難儀します。

◎しかし夢の価値観が、キラキラするものや、心をときめかせるものなら、間違いではないのでは?
倉垣
間違いじゃあないです。ただ、劇団四季や宝塚や東宝ミュージカル観るのと、雑居ビルで小劇場演劇を観ることが同列でないことに僕は異和感を抱く。それは、僕固有の価値観かもしれません。でもそれくらい幅広く楽しみ、見識持ってもいいだろうって話なんです。夢は欲望の強さと言ったけど、その欲望の範囲に当てはまるものを全部喰らいつくすぐらいの貪欲さが、心を癒すと思ってる。コレクターっているでしょ?

◎コレクター。
倉垣
何かのものを徹底的に収集するクセのある人。コレクターって、集め終わるまで貪欲なんだよ。他人からみたら、どうでもいい、くだらないものだったりするんだけど、それを探し、見つけて、手に入れる。その過程がとっても楽しくて興奮するんだよね。中にはハズレや、間違いもある。たまに、予想外のレア物を見つけたり。そうした過程での一喜一憂がとても面白い。

◎それと夢は一体どう繋がる・・・。
倉垣
せっかちだなぁ(笑)フルコンプリートすることが夢だったとしようよ。じゃあ5000種類のカードを集めますってだけでも、それを達成するための欲望の強さは計り知れない。1日1枚じゃあ10年以上かかるわけなんだから。たとえば好きな服・・・ジャケットにしようか、を買ったとする。それを格好よく着たいから、合わせのイイアイテムを探す。しかし似合わない。髪型かな?髪型を変える。違う、ラインだ。カラダを絞る。似合わなくなる。絞ったカラダに似合う服を探す。格好イイ。
こんな感じでさ、諦めずに欲望を追求していけば、それまで気付かなかったり、意識していなかった価値観も共有できるようになっていったりもするんだ。でもその前に諦めたり、決めつけてしまう人が多すぎる。類型化出来る、他のことに当てはめてしまう。すると、もうそこから進まなくなってしまうんだ。さっき、家でネットしたりipod触ったりて言ったよね?
◎はい。
倉垣
いまは情報にとてもダイレクトに触れやすくなっているから、大体のことが家で済んでしまう。特に若い人には顕著で、知ることに何の苦労もない。あととても知った気になれる。実際よく分かってないんだけど。
コレクターに関しても、アマゾンやヤフオクなどで大体手に入ってしまう。だから何軒も何軒もハシゴして手に入れる苦労というのが薄い。
夢が安い。お金で手に入る夢ばかりになってしまっている。俳優になりたい、有名になりたいも学校や養成所や事務所入ったら何とかなると思っている人が多い。んなことあるかよと。これは最近のテレビが悪いと思うけど。

◎ああーつまりは、舞台という特別な場所に、苦労のないカラダやイメージが上がることが嫌だってことですね?
倉垣
んん・・・。そう言ったらそこまでになってしまうけど・・・。要約するとそういうことですかね。

◎観客にもっと勉強しろと??
倉垣
そういうことではない。今回だってストリンドベリを知らなくたって、それこそLUNA SEAやマリスミゼルとか知らなくたって楽しめたと思う。よこたくんなんかPIEROT全然知らないけど、楽しんでやってたし。ゴアゴアは適当にやってたように見せて、かなり苦労してる。しかしその苦労を、学ランや白塗りがツルっとしてくれた。これは、やはりTETRA。たちのセンスだし、これは必要なんだよ。体育会系演劇人はそれがない。彼らは火曜サスペンス劇場みたいなものが最上としているからね(笑)

◎火サスですか(笑)
倉垣
や、物の喩えだけれどね。辛気臭い、汗臭い、泥臭い、涙。みたいな。日本人がそういうん好きやってのはあるけどもさ。もう少し、スタイリッシュに行きましょうよって。演劇が面白くないとか言われるんかて、そういう部分が関係していないとは、絶対言えない。
勿論ゴアゴアだって見た目で誤解されることもあるけど、そこの信念は揺るがない。そもそもコスプレのようなことして、技術も苦労もなければホントにただアホを晒しているだけになるんだから、中身は鋭くやっていかんといかんし。

◎今後のゴアゴアやSAIはどうなっていきますか?
倉垣
ゴアゴアに関しては、生徒同士でまた話して決めて行く。またすぐかもしれないし、ずっとないかもしれない。まあ、学園だから、学期制だから(笑)他校と闘争したりしたいなぁ。予想して待ってて下さい。
SAIに関しては、「戯曲と俳優」に関して、一通りの結果が見えたから、次に行きます。台詞劇の路線に戻しつつ、自由度の高さを追求したいなぁと。あと、絶対に絡まないであろうプレイヤー同士を絡ませて、稽古期間少し長めにとって創作したい。「演劇地図濃縮舞台」これを目指したい。作品的には「イト」のフルバージョンと、過去作品のリメイク、新作1本やれたら、いいかな。